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    『リシアンの契約』 ~非公開設定資料・舞台編~

    長らくサイトを留守にしてしまっていたので、
    (遅まきながら!)お詫びの気持ちをかねて、これまで一部を除き、
    未登場だった『リシアンの契約』の設定資料を一部公開いたします

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    ~12国と神と王~

    ・この世界の名は「常闇の世界」。
     朝も昼間も存在しますが、なぜか、「明けない夜の世界」と呼ばれています。

    ・それぞれの色の名を関した、風土も人種も宗教もまったく異なる12の国には、各1柱の「神様」がおり、神から力を授けられた、ひとりの「王」がおさめています。

    ・王達はそのそれぞれの祝福(能力)の対価として、裏返しの呪いに縛られ、本当の名前(真名)の束縛からも、逃れることはできません。

    ・王は、「上位法」という、もっとも強い祝福と呪いを一心に背負い、民は、「従属法」として、まちまちながら、ごく軽い祝福と呪いを与えられています。

    ・その呪いを重荷に思い、窮屈な暮らしをする王達。
     ですが、たったひとつ、その理から外れた国も近年出現した模様です。

    『さて、この世界で唯一の家族を失った少年、“リシアン”は、何を失い、何を得るのか。 
     喪失と奪還の物語は、ここからはじまります。傍らには、黄金の瞳の使い魔。
     彼らの冒険譚が、はたして何を変え、何を変えないのか。
    ―― “我ら”と共に、見守っていきましょう。“コール”。』


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    <主要9国> ~信仰対象とモチーフ国つき~

    ・青の国 「自然遺産で知られる、聖なる国」
       ……信仰対象―聖女(聖ルチア)(カトリック)

    ・赤の国 「血を血で洗う、蛮勇なる戦士達の国」
       ……信仰対象―戦神(ゲルマン神話)


    ・紫の国 「知恵と神秘の、高貴なる霊国」
       ……信仰対象―知の神(知恵と謎かけの女神)(エジプト) 


    ・黒の国 「誇り高き魂を抱きたる、騎士の国」
       ……信仰対象―剣神(ドイツ)  

    ・白の国 「世界で最大の国土と人口を誇る、敬虔なる大国」
       ……信仰対象―父なる神……(ユダヤ・キリスト教)


    ・黄の国 「獣達と機械が共存する、新時代の喜びの国」
       ……信仰対象―獣神 

    ・橙の国 「ランプの精が至るところに出現する、夢と希望と魔法の国」
       ……信仰対象―魔神(アラビア) 

    ・緑の国 「絶対防御を誇る、堅牢なる竜の国」
       ……信仰対象―竜神(スウェーデン)


    ・灰の国 「破滅に至った、灰の舞う砂漠の国」
       ……信仰対象―破滅の神(ギリシャ)(ゾロアスター教)


    <二大国>

    ・金の国、銀の国 「きらびやかな宝石に溢れた貴族達の双子の国」
        ……信仰対象―双子の貴神



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    <隠された国>

    ・透明の国

    「謎に包まれた妖精たちの住まう、御伽話(おとぎばなし)のネバーランド」
                    ……信仰対象―不明……

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    <新たに現れた13国目>

    ・???

    「12の国すべてを内包し、あるいは飲み込もうとする、
           世界律から外れた禁断の理想郷<ユートピア>」
                 ……すべて不明……






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    『リシアンの契約』 目次



    ★最新更新★ *3月16日*
    下から三番目に掲載の、<登場人物紹介・ネタバレ含む改訂版>
    の末尾にぷちトオヤイメージイラスト追加


    ※金色のタイトルをクリックするとそのページに飛びます。

     
     <全体解説~そこに希望があるかぎり~>
      (はじめましての方にもおすすめ。ざっくり内容を解説。)

     <登場人物紹介>

     <設定資料~紫尾編~>

     <世界設定・舞台編>

     <おまけ・人名事典>~ブラックメイデン編~ 
      主要キャラクターの名前の意味・由来など。
     →この世界ではそれぞれの名前がかなり重要な鍵となっているので、
      知っていると本編がよりお楽しみいだだけます。

    <本編>

    『リシアンの契約Ⅰ』


     第1話 蝋燭(ろうそく)の灯しびと 

     第2話 アガシオンはかく語りき

     第3話 すべては約束の定め

     第4話 聖女の系譜
     
     第5話 ツァラトゥストラの眠り病

     第6話 きみを救う魔法~前編-呪いの名~

     第7話 きみを救う魔法~-後編-解放の名~

     第?話 過去と未来のぼくへ。

     最終話 きみの、ほんとうのなまえ

     最終話~解説~(解答編。ネタバレを含みます。)


    『リシアンの契約Ⅱ』

      
     第0話~夜色の来訪者~

     第1話 すべてに呪いあれ、ときみは望んだ

     第2話 すべての呪いが朽ちるとき

     第3話 ひとつの悪が芽吹くとき

     第4話 ひとつの祝福が満ちるとき
    (※一部スプラッタな表現あり。心臓が弱い方はご注意ください)


     第5話 愛と憎しみは果てなく
      
     第6話 女神(ガデス)の憂い

     第7話 すべての嘆きの果てに

     番外編 リシアンの契約 DAWN WORLD 太陽の国
             ~やがて夜明けは訪れる~

     
     第8話 ナイトメアは語らない

     最終話 この冷たい現実で


    番外編Ⅱ 黒の騎士乙女<ブラックメイデン>編

     第1話 騎士王の恋 

     第2話 純潔の愛

     第3話 ―優しい死神― ヴァルキューレの純情                 
     
    ブラックメイデン編 後日談

     ブラックメイデン・アフターロマンス ~祝福の果実~                     
     
     ブラックメイデンアフターロマンスⅡ ~蛮行の剣(つるぎ)~
     
     ブラックメイデンアフターロマンスⅢ ~聖夜の晩餐~

     ブラックメイデン・アフターロマンスⅣ ~新年は触らぬ神にたたりなし~前編

     ブラックメイデン・アフターロマンスⅣ ~新年は触らぬ神にたたりなし~後編

    ・おまけ・

    『わたしの狼~ブラックメイデン・アフターロマンス~』 (※ブロとも限定記事)
    (少女王・メイサと青年×××セドウィグさんの過去回。
     セドウィグさんの秘められた過去が明らかに…?)


    本編後日談 <アフターエンドロール>編

     第1話 “愛染”~幸せの花は咲く~

     第2話 “愛染”“ヴァイオレット”~喧騒に燐光~

     第3話 “セドリック”~死神の悩み~                                   

     第4話 “篠乃”~真相は闇のなか~

     第5話 “メイサ”~ぼくらは夢のあとで~

     第6話 “涙花”~この愛しい世界で~

     第7話(最終話) “×××”~ネバーエンド、ハローグッバイ~


     <~あとがきにかえて~>

    後日談・その後

     リシアンの契約β~いつか咲き誇る花へ~


    後日談最終話(真の最終話)…※ブロとも限定・特別公開エピソード

    『リシアンの契約β  きみの、“ほんとうの願い” 前編』 

    『リシアンの契約β  きみの、“ほんとうの願い” 後編』

    <おまけ・捧げ物>
     
    (リオンと紫緒をすきになってくれたかのへ!)
     アフターエンドロール “理緒” ~ひとつの夢が咲くとき~
     アフターエンドロール “理緒”Ⅱ ~ひとつの恋が叶うとき~

    <登場人物紹介・ネタバレ含む改訂版> <イメージソング>

     外伝<アウト・ヒストリア>編 code.-トオヤ・クロニクル-

     『拝啓(はいけい)、うちの亭主は関白(かんぱく)にすぎる』 
     (~ブラックメイデンアフターロマンス特別掲載<新婚編>)


     アフターエンドロール “愛染”“篠乃” ~ひとつの願いが芽吹くとき~


     ~アウト・ヒストリア~-code.0“その名を識れと彼らが囁く” ‐

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    『リシアンの契約~アウト・ヒストリア~-code.0“その名を識れと彼らが囁く” ‐』



    ( リシアン  )


    ( ( リシアン ) )



    “ぼく”を呼ぶ声だ、とぼくは思う。

    静かに反響する声。
    ああ、ここは海だ、とおぼろげに思う。

    ぼくの口からこぽこぽと泡がもれる。

    苦しくはない。
    むしろ、心地よい。
    その深海は、羊水のようで、その水底はぼくを抱く腕(かいな)だ。

    柔らかで静かな気配が、やがて近くに降り立った。


    『リシアンサス』
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    『リシアンの契約α アフターエンドロール “愛染”“篠乃” ~ひとつの願いが芽吹くとき~』

    「元気かクソババア!」



    昼下がり、少女は大きな声でどんどんと扉を叩いた。



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    リシアンの契約~登場人物紹介~

    ★3月11日更新★メイサイラスト追加
     


    「登場人物早見表」
    (グーグルメールに飛びます。
     若干つぶれてしまって見にくいですが、
     ネタバレしない範囲のすべての人物の設定を一覧にしています)

    docs.google.com/file/d/0BxonJcjAk9OyWUJleUY2bGJKLVk/edit








    リシアン…………主人公。十二歳。
          光があたると紫の光沢を放つ濡羽色の黒髪に、
             瑠璃色(るりいろ)の瞳の少年。
             瑠璃の魔女の義理の息子。
             亡き義理の母の約束を果たすため、
             彼女のなくしたかけらを探す旅に出るとともに、
             常闇の世界を照らしてゆく魔法使い、
             “蝋燭の灯し人”として生きることを決意する。
               イメージ画像 左の少年

    リシア・ルチア…通称・瑠璃の魔女。
       両親を失った幼きリシアンを育てた義理の母親。
       リシアンと同じ黒髪と瞳を持つ、妖艶かつ清廉な印象の女性。
       青の国・ラズーリ禁猟区の、“禁じられた森”にひっそりと住んでいた。
       死に際に、リシアンと約束を交わす。
       魔女と呼ばれ人々からは避けられていたが、
       深い愛情と包容力を備えた、身も心も大変美しい女性。
        イメージ画像


    紫尾(しお)………青いたましい型の使い魔。
    (オラシオン)   リシアンの従者で、相棒。
              可愛らしいおばけに、
              ぴょこんと柔らかな触覚が生えたような容姿。
              しぐさも小動物のようで、愛らしい。
              一方で口調はひどく古臭く、江戸時代の町民のよう。
              言葉づかいは少々乱暴ながら、
              長い時を生きてきたためか、非常に面倒見がいい。
    イメージ画像

    *ベーシック紫尾さん*
    siosan forumu syokkaku

    ★ちょっと怖いver.★
    siosan forumu syokkaku - コピー tyottokowai

    ☆ハロウィーンver.☆

    siosan forumu syokkaku - コピー hallowin



    グリシーヌ………紫の国の若き巫女王(みこおう)。15才。
    (ヴィオレッタ・ウィスティリア)   
         星を散りばめたように輝く美しい黒髪に、
         アメジストのような紫の瞳の少女。
         神からの託宣を国民に伝える、重大な役割を日々こなしている。
         気は強いが誇り高く心優しい。
    イメージ画像

    ツァラトゥストラ…常闇の老賢者。
             子ども達を永久の眠りにいざなう、
             <ツァラトゥストラの眠り病>
             を生み出した魔法使いだといわれているが…。 

    リキア・エイドス…聖カソリキア教の大司教で、白の聖王。
             千年の時を、不老不死のまま、少年の姿で過ごしている。
             白髪に、灰がかった薄青色の瞳。
             遠い昔、聖ルチアと青の王を殺している。
             リシアンを激しく憎んでいるが…
             言葉遣いと男装のためわかりにくいが、
             実はれっきとした女の子である。

    イメージ画像

    ルキウス・イデア…初代青の王であり、リキアの兄。
    (粉雪)         青の神と契約し、
                その代償により、悲劇的な末路を迎えた。
                銀の髪に瑠璃色の瞳の、
                凛々しく麗しい青年王だったという。
                古の時代、当時孤児だった聖ルチア
                (瑠璃の魔女の先祖)を育てた。


    篠姫之神・・・・・・・・・・青の神。ルキウスの母上。
    (しのひめのかみ) うら若き花の乙女のような、
          可愛らしい容姿とは裏腹に、
                 激しい感情を内包する女神。
                 桜色の髪を頭の上で結い上げ、
                 鮮やかな青い羽衣をまとっている。

    ミュステーリオン・・・紫の神。神秘と知恵、知識と謎かけの神。
    (リオン)        髪はこっくりとした艶(あで)やかな深い紫。
                瞳は銀箔を薄く重ねたような切れ長の瞳。
                加えて豊かな胸に、くびれた腰、と、
                完璧な美貌を持つ女神。
                内面はお茶目かつ、しとやか。
                あらゆる意味で篠姫とは真逆。              

    リク・アズマ………黄の国の王。20歳~21歳。通称、琥珀の機械王。
             異界<アザー>から連れてこられた青年。
                太陽の光を集めたような琥珀色の髪に、
                ひとなつっこい丸みをおびた黒い大きな瞳。
                童顔で、背も小さい。
                性格は非常にほがらかで、なつっこい。
                機械学に通じ、モンスターテイマーの才能がある。

    メイサ・オニキス…黒の国の女王。22歳~24歳。
         通称、黒瑪瑙の騎士王。       
          暁の騎士団<オリハルコン>のリーダーであり、
         遊牧民たちの先導者。
         女流第一位、国全体でも二位の剣の使い手であり、
         その剣舞は息をのむほど美しいと評判である。
         戦争で散り散りになった国民を拾いあげ、まとめている。
            
         磨かれた黒曜石(こくようせき)のような長いまっすぐの黒髪。
         目は黒瑪瑙(くろめのう)のように澄んで輝いている。
         健康的なスリムでバランスのとれた長身。
            
         性格はおおらかでかなり前向き。
         言葉遣いは男のようだが、かなり純真な恋する乙女。
         ちょっとドジで天然のところがあり、
         騎士団内部やメイドのなかに、自分のファンクラブや、
         親衛隊が存在することには気づいていない。
            

    meisa erisan




    セドウィグ・ダークバルド…黒の国の軍師。
     
      20代後半から30歳前後の男性。
      もと死神と呼ばれた軍曹であり、黒の国一番の剣の使い手。
            
      くすんだように深い趣のある、灰がかった短い金髪に、
      同じく灰がかったサファイヤの瞳。
      無駄のない体つきに、整った顔立ちと、
      すべてがギリシャ彫刻のような絶世の美男子だが、
      壮絶な目つきの悪さと、 危ない言動のせいで、
      すべてがだいなしという世にも残念な男性。
      クールな皮肉屋だが、 時に驚くほど優しく、情熱的。

    イメージイラスト

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    『KNOW ME』にて有翼人の少年とクールな青年が旅する素敵小説を書かれている、
    Nicolaさんから頂いたセドウィグイラスト!

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    『拝啓(はいけい)、うちの亭主は関白(かんぱく)にすぎる』 ~ブラックメイデンアフターロマンス特別掲載<新婚編>~

    (はじめて質問をくださったニコラさんに捧げます!)


    「剣を扱う時は、ポニーテールにするだろう?
     だが、結構うっとおしいので、切ってしまおうと思うのだが」


    寝る前のひとときのことである。
    わたしは自室で一日の疲れに凝り固まった体をほぐし、
    軽くストレッチをしながら、セドウィグに話しかけた。

    「なぜ切る」


    04

    『リシアンの契約』~登場人物紹介・ネタバレ含む改訂版~

     
    ★3月16日★ぷちトオヤのイメージ画像追加

    核心に至る大幅なネタバレを含みます。
    後日談・アフターエンドロール編までお読みになってから、
    お読みになるのを強くおすすめします。

    28

    『リシアンの契約 ~アウト・ヒストリア~ code.-トオヤ・クロニクル-』

    「お前がオンナだったら口説いてたところだぜ!」

    「いや、そのネタはもういいから…」
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    『リシアンの契約・アフターエンドロール “理緒”Ⅱ ひとつの恋が叶うとき』


    「御前は、なぜ我にこだわる?
     御前なら、いくらでも相手がいるはずでやんす」

    「……」

    直球だった。
    ごまかしのないその問いは、
    乱雑な口調に包まれた思いやりだった。
    それでも、わたくしは、口を閉ざし、本心を隠すように、上品に笑んだ。

    「なにか、理由があるでやんすか?」

    気遣うようなその言葉に、わたくしの心は緩んだ。

    「わたくしは汚れた女なのですわ」

    それで話は終わり。諦めたように、わたくしは言う。
    理由など、言えるはずもない。
    こんな自分が、恋など、ちゃんちゃらおかしい。
    まともな恋などひとつもしてこなかった。
    こんなわたくしが、告白なんて。

    ずるいわたくし。臆病なわたくし。
    紫の神になっても、やはりわたくしは、わたくしなのだ。

    「それがどうしたでやんすか?」

    「―え?」




    23

    『リシアンの契約・アフターエンドロール “理緒” ひとつの夢が咲くとき』



    ひとりになりたかったんですの、と理緒先生は言う。

    ちょっぴりさびしそうな笑み。
    それでもその口調は、
    とっておきの打ち明け話をするように、ほのかに明るかった。

    「大勢の男性に好かれましたわ。
     でも、それはわたくしのこの少しばかり恵まれたプロポーションと、
     女医というブランドのおかげ。
     本当のわたくしをみてくれる殿方はひとりもおりませんでしたわ」

    それに気づいたのはだいぶあと。

    だからこそ、途方にくれた。

    「…わたしは、ばかな女だったんですの」

    控えめに微笑みながら、明るく、理緒先生―リオンさんは言う。

    気づいた時には、初めてのお付き合いのだいぶあと。
    広大な道の真ん中に、ひとりきり。

    泣きべそをかきたい気持ちでいっぱいだった。
    すみっこに座りこんだ。

    いっそ、子どものように泣いてしまえたらどんなに楽だっただろう。

    初恋にやぶれた少女のように、大泣きできたら。

    そんな時でしたの、とリオンさんはちいさく微笑む。

    「御前(おまえ)、泣いているのでやんすか?」
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