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    08

    『リシアンとマルテ』





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    ぼくらは孤独だった。

    ぽかんとした虚しさをうめようとして、寄り添いあり、その暖かさをぬくもりと名付けた。


    夜空の星を見上げ、そのさみしさを胸に埋め込んで、飲み込んで、飲み下した。


    窓の向こうへと手を伸ばして、形なき闇をにぎりこんで、なくそうとした。



    ―ああ、どうか、向日葵が咲きますように。


    きみの目にもみえるだろうか。


    いつか、その先に行こう。

    手を繋いで、走りだそう。


    満開の向日葵畑は、きっと美しいだろうから。






    その時まで、ぼくは眠っていよう。

    1万年だって待つだろう。

    永久の調べに身を任せて、ひとすくいの幸福を夢みながら。



    ―その時には、もうあの星々は滅びているだろうか。


    それでもいい。


    一万光年の孤独を、きみとなら過ごせる。


    すべては偽りかもしれないけど、そんな事も、もうどうだっていい。


    ただきみと、ぼくの世界でいい。


    ―それは永遠だ。


    底なしの幸せを、きみと踊ろう。



    ふたりぼっちの、この夜空の下で。




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