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    『リシアンの契約Ⅱ・Ⅴ~愛と憎しみは果てなく~』


    青い羽衣をまとったうら若き乙女のような天女…
    ―それが、ぼくが青の神―
    篠姫之神(しのひめのかみ)に抱いた感想だった。

    「あなたが…青の神―…?」

    凛とした眼差し。薄く紅をさした頬は、瑞々しくて愛らしい。
    唇は色づいたばかりの花のように可憐で、ちいさい。
    瞳は薄紅色で、髪は鮮やかな桜色をしている。

    青の神というより、花の神―春の神といったほうがしっくりきそうだ。

    ぼーっと魅入っていたぼくは、頭を振った。

    そうじゃない。ぼくのすべきことは―…

    「ルキウスさんと契約したのはあなたですか―?」
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