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    『リシアンの契約α ネバーエンドロールⅦ 最終話 “×××” ~ネバーエンド、ハローグッバイ~』



    ―それにしても。
    ぼくはそもそも、なんで骨折したんだっけ…。

    そう、山で転げ落ちて、全身を強打したんだ。

    それなのに、ぼくの外傷は足の骨一本折っただけ。

    奇跡的とも言っていいだろう。

    かなり高い崖から落ちたので、
    死んでもおかしくなかったはずだ。

    そういえば…なぜだか、前後の記憶がない。

    覚えているのは、目覚めた瞬間のあたたかな…。

    そう、身体がまるで柔らかな羽に包まれたように、
    優しいあたたかさを持っていて。

    誰かが、必死に呼びかけてくれたのも覚えてる。

    それが誰だったのか…
    記憶から抜け落ちたように覚えていないけれど。

    そして、ぼくは、そのひとを知っている気がするのだ。

    ずっと前から。

    ぼくの隣にいてくれたひと。

    その名前は…

    にゃあん。

    不意にくすぐったいなめらかなものがぼくの足元を撫でた。
    「…きみ」




    それは、最近よく会う、黒い ねこだった。

    「誰の飼い猫だろう?」
    首もとに、紫色の輪っかをつけていた。

    「…こら!そこにいたのか…!」

    そしてぼくは出会うのだ。

    「あ…」

    光を受けて紫色に輝く、夜色の髪と、
    瑠璃色の目をした、そのひとに…。

    ぼくの物語は終わらない。いや、永遠にはじまり続ける。

    長い夜はいつか朝焼けをもたらし、
    世界は祝福の光に包まれるだろう。

    いや、今、この瞬間…ぼくの夜は、明けたのだ…。



    そこまで記すと、ぼくは窓を見上げた。
    昔話をしよう。
    もうずいぶんと昔、ぼくの子どもの頃の話だ―。

    昼の世界のもうひとつの顔、常闇の世界には
    12色の国と、神、そして王がいた。

    両親を失った少年は、瑠璃の魔女と出逢い、
    彼女の死をきっかけに、掛け替えのない相棒を得、旅に出た。

    彼女の落としもの<心残り>とは、
    彼が孤独を越えて大人になること。

    やがて彼は、蝋燭を灯すように、
    呪いに満ちた世界を照らしはじめる。

    さあ、その続きを語ろうか。

    ―いや、きみはもうわかっている。

    そう、物語の続きは、きみ自身のなかにあるんだ。

    蝋燭の灯しびと、リシアン…それはきみだ。

    きみは、きみ自身の手で、この世界を照らすといい。

    魔法の言葉を教えよう。

    これさえあれば、常闇の世界はきみのものだ。

    さあ、扉を開けよう。
    大丈夫、きみにはぼくがついている。

    ぼくはいつでもきみのなかにいる。―そうだろ?

    さあ、目をつむって。ワン、ツー、スリー…

    きみの物語はここからはじまる…。





    The story does not end.
    Will repeat. This story is not a fiction.
    What keeps this world begins many times, it's all me.

    Let's open the door...






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